西武×オリックス(23回戦、西武ドーム)

6連敗

大石野球を見せつけられた試合だった。
4回表、2アウト1塁の場面。後藤のライト前ヒットで、ランナーのローズが一気に3塁へ。まさかローズが3進はないだろうと私も思ったし、守ってる選手たちにもそんな気の緩みがあったのではないか。
5回表、2アウト1、2塁。重盗を決められる。キニーが2塁ランナー(小瀬)に注意を払っておらず、大きなリードを許してしまっていた。
本当に、バファローズの選手たちには、「すきあらば」の意識が浸透していることを感じる。
5回表、1アウト、1、3塁。キニーが1塁へ牽制すると、3塁ランナー(大引)が少し本塁方向へ出ていく。塁上でじっとしていない。ミスがあれば、次をねらう準備ができている。
10月に対戦する相手として怖いのは、意外とバファローズなのかもしれない。

清原

7回表、2アウト。バッター日高のところでネクストに登場。にわかに球場が沸くものの、日高は初球打ちで凡退、チェンジ。ベンチに下がる清原。
8回、ノーアウト。先頭バッター北川に代打清原。おびただしい数のフラッシュがたかれる。これほどまばゆい光を見るのは、松坂大輔が最後にライオンズのユニフォームを着て投げたとき以来だ。
ピッチャーは岡本真也。レフトはもちろん、ライトスタンドも総立ちで清原の打席を見つめる。そして、空振りするごとにスイングをたたえる拍手。4球目で空振り三振となったが、ベンチに下がる後ろ姿にもやはり大きな拍手。清原はヘルメットを取って、それに応えた。

高木浩之

かつてはピッチャーもやっていた浩之。きょうの「LIONS QUIZ」は、大学時代の投手としての勝利数を聞く問題であった。選択肢はA:2勝、B:1勝、C:6勝だったかな。正解はC。
イニング間に流れる「栄光を築いた男たち」も浩之。用意した映像が終わった後、カメラはベンチに座る浩之を映そうとした。しかし、コーチか誰かが位置的に邪魔な場所に。気づいてあわててよけたのだが、浩之はその様子に大笑いしていた。

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8回裏、先頭の赤田に代打での登場であった。これは予想外。というのも、7回裏のネクストには赤田が出てきたから。もしかすると、8回の先頭打者に代打と決めてあったのかもしれない。
応援は「燃えろ」3コールの後、応援歌。3周ぐらいしたころ、3球目を打ってセカンドゴロ。それでも気を抜くことなく1塁まで駆け、スタンドからは惜しみない拍手が送られた。
9回表、セカンドの守備につく。内野はファースト中村、ショート片岡、サード中島という布陣で、センターは松坂に交代。
残念ながら、セカンドへの打球はなかったが、2つ目のアウトがセンターフライ。それを戻す過程で、ボールには触れた。そして、最後のアウトもセンターフライ。チェンジだから、松坂がそのまま持つなり、投げ込むなり、いつもならしているところだが、すぐ浩之に返球。ベンチに戻るよりも早く、いますぐに渡したいという気持ちが感じられた。
9回裏、ライオンズは3番からの攻撃。打線がつながれば、もう1打席浩之に、というところだったが、願いはむなしく、三者凡退。バファローズ小松は完投で15勝目。

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試合が終わり、まず監督のインタビューや(優勝の)連盟表彰、全員で場内1周がある。
その後、ようやくお待ちかねの引退セレモニー。現役生活の歩みをまとめた映像が流れる。その最後には、西口からのメッセージが。
そして挨拶。泣きそうで声に詰まる場面もあったが、周囲やファンへの感謝、悔いがまったくないことなどを、力強く話した。
場内を1周する。3塁側からレフト、バックスクリーン。そしてライトへ歩いてこようかというときに、新・旧応援歌が交互に流れる。その後、「ありがと/ありがと/浩之」と、浩之コール。
1塁側ベンチ前へたどり着き、整列した選手、裏方さんたちと握手していく。わりとぱっぱと進んでいったのだが、江藤の胸で号泣。2006・2007と似た境遇にいただけに、思いを同じくすることも多々あっただろう。
最後に西口が花束を贈った後、全員でセカンドの守備位置へいって、胴上げ。背番号と同じ4回、宙に舞った。

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余談だが、ことし、1軍でこれまで出場機会がなかったという状況を考えると、伊東前監督が昨シーズン終盤に、区切りの1000試合出場を達成させておいてくれて、本当によかったと思う。

メモ

小瀬へのコールが「浩之」で、きょうの球場においては、ちょっと変な感じ。
先発キニーは、今後(CSでの登板および来季の契約)がかかってるだけにいいピッチング。しかし4回にまずい形で初ヒットを許すと、そこからねばることができなかった。あるいは疲れもあるのかもしれない。24日にもイースタンで6イニング投げているので。
カブレラの応援歌が始まると、いつもレフトスタンドに目をやるボカチカ。本当に好きなんだろうなあ。
5回終了時、満員御礼の発表。

スコアボード

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R
オリックス 0 0 0 1 3 3 0 0 0 7
西武 1 0 0 0 0 1 0 0 0 2

得点経過

1回裏、中村がレフト前にタイムリー。
4回表、ローズがライト前にタイムリー。
5回表、坂口がスクイズ。これが結果的に内野安打となる。
5回表、カブレラがセンター前に2点タイムリー。
6回表、小瀬が右中間にタイムリー2ベース。
6回表、坂口がピッチャー前にスクイズ
6回表、下山が左中間にタイムリー2ベース。
6回裏、栗山がライトポール際へソロ。

NPB公式より

試合時間:2:59
観衆:33229