井上由美子脚本、伊武桃内ノベライズ『きらきらひかる』(扶桑社、1998/3)

1998年1月から3月にかけてフジテレビ系列で放映されたドラマのノベライズ。原作は郷田マモラによる同名漫画。
舞台は監察医院。新人として入ってきた天野ひかるの仕事は、死体を診ること。物語は彼女が、同僚や警察と協力し、ときには衝突しながらも、事件を明らかにしていく様子を描く。
小説を読んでみての感想は、まずまずというところ。面白いんだけど、きのう読了した『フェイス』が衝撃的だったから、ちょっと評価が落ちるかな。仕事じゃなくて、プライベートの部分についても、もう少しスペースを割いたらメリハリがついてよかったのではと思う。
もうひとつ。これまで誤植とか、体裁がおかしくなっている本は数多く見てきたが、31ページの末尾にはぶっ飛んだ。

部長はわたしの考えていることがわかるのだろうか? 遅かれ早かれ出会うことになっていたかもしれないけど、とにかく、部長の指示のおかげでわたしは、監察医を目指す目標になっ

ページの終わりまできたので、めくる。すると、「4 その日、私は…」って、なんと文章が続かずに次の節が始まっているではないか!