『永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢』(講談社、2007/11)

よかった。まずは安堵の意味で。正直なところ、読むまえはゲームの世界観をまったく理解していないのではないかと心配もした。だって、最後にやったのが『スーパーマリオ』という著者だし。だが、そんな心配は杞憂だった。たぶん、坂口さんのこれまでの作品について、しっかりと知識を入れているのだろう。
そしてもうひとつの「よかった」。それは「なんとか書けた」レベルではなかったこと。そんなところははるかに超越し、著者だからこそ書けるという秀逸なものになっている。もしこれに不満を表す人がいるとしたら、そいつは何にでもいちゃもんつけるんじゃないかな、きっと。

文庫新刊もろもろ

以前、12月の小学館文庫新刊として『海の見えるホテル』をタイトルだけあげた。内容だが、副題に「なぎさの媚薬1」とあるので、どうやら改題しての文庫化ということのようだ。
12月の角川文庫新刊に、サタミシュウ『僕は奴隷に恋をした』が予定されている。サタミシュウはこれまに単行本で『スモールワールド』『リモート』という2作品がある。
今回のタイトルは、素直に『スモールワールド』の文庫化なのか、もしくは2冊をまとめたものということもあるのだろうか。
なお、12/5には、『コミックチャージ』で連載された漫画版『スモールワールド』がコミックスとして刊行される。