『永遠を旅する者 ロストオデッセイ 千年の夢』(講談社、2007/11)
よかった。まずは安堵の意味で。正直なところ、読むまえはゲームの世界観をまったく理解していないのではないかと心配もした。だって、最後にやったのが『スーパーマリオ』という著者だし。だが、そんな心配は杞憂だった。たぶん、坂口さんのこれまでの作品について、しっかりと知識を入れているのだろう。
そしてもうひとつの「よかった」。それは「なんとか書けた」レベルではなかったこと。そんなところははるかに超越し、著者だからこそ書けるという秀逸なものになっている。もしこれに不満を表す人がいるとしたら、そいつは何にでもいちゃもんつけるんじゃないかな、きっと。