レコーディング受験勉強

桐蔭学園に通っていたころ、毎日のホームルームでやらされたことがある。学習時間の記録だ。
何のためか。実はよくわからないのだが、校長いわく「(授業以外に)高1で1日3時間、高2で4時間、高3で5時間やれば志望校に受かる」そうで、このように目標を示すことによって、学習時間を増やす意図があったのかと思う。
それ自体は大いにけっこうなことだ。私自身、自分の学習時間を把握することには意味を感じていた。しかし、このようなシステムを設けることで、弊害もまた生まれてしまった。きょうはそれについて書いておきたい。そのまえに、「学習時間の記録」がどういうものだったかを。
まず、ホームルームで担任からカードが配られる。それに昨日の学習時間を記録する。そのカードは1枚で7日分記入するようになっていて、こんな感じ(便宜上2日分)。単位はhで1時間半は1.5。

日にち タイムテーブル 英語 数学 国語 理科 社会 合計
10/26 省略 2 0 0 0 1 3
10/27 省略 1 0 2 0 1 4
週合計 なし 3 0 2 0 2 7
週平均 なし 1.5 0 1 0 1 3.5

タイムテーブルは時間のめもりが振ってあり、それを線で区切って、18:00-19:30まで「英」みたいなことを記入する。
記入が終わったら、回収する。生徒にカードを持たせっぱなしにせず、毎日このような時間を設けることで、さぼらず学習時間を書くようになる。というか、書かざるをえない。
1週間の終わりには、週あたりの平均学習時間を出す。これはうまいシステムだと思う。1日だけたくさんやった日があっても、均しちゃえばたいしたことがない。そして、もっと勉強しなきゃ、となるからね。
以上で方法の紹介はおしまい。それで、先ほど書いた弊害なのだが、学習時間を増やしたいがために、教員が宿題を出しまくるということだ。
なぜ宿題がだめか。生徒はおのおの得意科目も苦手科目もあるはずで、それを伸ばす(補う)ための自主的な勉強より、クラス全員へ一律に出される宿題が効率的なわけがないのだ。
もし受験生がいたらもう一度、自分の勉強を見直してほしい。それが他人にやらされている、不必要なものでないかを。
なお、弊害についての話は私のオリジナルではなく、2chの書きこみに触発されたものであることを断っておく(以下参照)。

575名前: 568投稿日: 2007/08/06(月) 23:42:45 id:KEkQYSQG0

宿題が多いのは教師のせいではなく鵜川[引用者注:校長のこと]のせい
鵜川的には「学習時間が多い=いい学年=いい担当教師」なので、
教師は必死に生徒の学習時間を増やそうと課題を多く出す傾向がある

宿題が少なくても生徒がみんな「自主的な勉強」をしっかりして、
学習時間が確保されるのなら宿題は自然に減ると思われる

ただ桐蔭のレベルだと宿題なくしたら何もしなくなる生徒が大半だから、
一概に悪いとは言えない
http://school7.2ch.net/test/read.cgi/ojyuken/1182982821/575/より。