タイトルの「巨大仏」は、「きょだいほとけ」ではなく「きょだいぶつ」と読む。一応。
日本全国にある40メートル超の大仏・観音などをめぐり歩いた記録。ちなみに鎌倉や奈良の大仏は10メートル台なので、まったく対象外である。収録されているのは、13章で計16個所になる。『ワンダーJAPAN』が好きな人には楽しめるんじゃないかと思う。
著者のスタンスは、巨大仏とその周囲の風景とのミスマッチを楽しむというもの。文体は軽く、ときにそのミスマッチについてツッコミを入れながら、文章は展開される。
もちろん、ガイドブックとしての利用はできると思う。しかし、この本のミソはやはり、ミスマッチをめぐる著者の思索にある。それがどういうものなのかは書かない。というか書けない。どういう書き方をしているのか忘れたから。軽い文体にだまされたけど、実は付箋を貼ったりしながら読むのがいい本かもしれない。
以下余談。第5章「高崎白衣大観音」で、ジェットコースターと観音というミスマッチが描かれている。しかしこのコースター、カッパピアという遊園地が閉園してしまったために、現在では動いていない。閉園したのは2003年だから、初出掲載と本書刊行の間ということになるのか。
もうひとつ。「階段がすいぶん狭く」(p.201)。誤植かなあ。