矢崎良一企画『永遠の球児たち―甲子園の、光と影―』(竹書房

高校野球にまつわるノンフィクション全8本(プロローグ含む)。どれもがどれもすばらしいのだが、ひとつとりあげるなら第7章。
ここで登場するのは、元明徳義塾の河野和洋さん。松井秀喜を5打席連続敬遠し、3-2で星稜に勝利したあのときの投手だ。
スタンドで起こる「勝負コール」に対し、何とも思わなかったと彼はいう。そして、「みんな必死」「負けたら終わり」だとも。
そんな真剣さのなかにあって、これはこぼれ話なのだろうが、甲子園で1勝したら、監督に禁じられていたマスターベーションを、「やっていい」といわれていたそうだ。話はここで切れるけど、実際にやったのかどうかというのはちょっと気になる。ぶっちゃけ、疲れてるから、宿舎に帰ったら、すぐに寝たんじゃないかなと思うけどね。
この本もその1冊なのだが、「TAKE SPORTS NON-FICTION」として1300円で10数冊出ている。
ここの出版社も、校正が甘いと感じる。「そのまま野球をやめるのことのほうが」(p.44)とか「防御率・291で最優秀防御率を受賞」(p.153)とか。
2006年9月1日第2刷発行。

義家弘介著『ヤンキー先生の子供がわからない親たちへ』(祥伝社

彼が実践例を語るたびに思うのが、北星余市は少人数だということ。1クラス20人ぐらい? そりゃ、目も行き届くだろうにって、公立校の先生は思うだろうなあ。