東京六大学選抜×東京ヤクルトスワローズ(明治神宮外苑創建80周年記念試合、神宮球場)

はたして1000円払って見る価値があるものなのかと不安を抱きつつ神宮へ。だが、思いのほか面白い試合になった。
10:15ごろ、現地着。入口で両チームの出場選手が紹介されたリーフレットをもらう。米野ってこんな顔してたのか。
六大学側(レフト)に座る。予想通り、内野も外野も人が入っていない。目立つのは学ランとスーツの応援団関係者ばかり。そのひとりに話しかけられた(わざわざ声をかけられるほど人が少なかったのだ、このときは)。
彼「これもってますか?」
彼「六大学の校歌と応援歌が載ってますよ。きょうだけのレアものです」
持ってなかったのでいただく。
彼「普段から六大学野球は見にくるんですか?」
私「まあ、早慶戦ぐらいですね」
彼「え、早稲田、慶應、どっちですか?」
私「早稲田です」
彼「あ、僕、慶應です。勝たせていただきました(ぺこり)」
私「パレードさせていただきました(ぺこり)。慶應もパレードできるといいですね」
そのうち、ヤクルト側が先で、エール交換が始まる。こっち側はなんていうんだろう。「フレ/フレ/スワローズ」か、それとも「フレ/フレ/ヤクルト」なのか。
結論からいうと、後者なのだが、まあ、これは応援を考えればわかることだった。というのは、各校の応援にある「相手校倒せ」といったフレーズに、スワローズは当てはめにくいから。ちなみに、自分たちのことは六大(ろくだい)といっていた。
12:00過ぎになって、けっこうお客さんが埋まってくる。
バッテリー発表。六大学は「宮本/岡崎」、ヤクルトは「藤井/米野」。
交流戦のときも感じたのだが、神宮球場のウグイス嬢はいいねえ。聞かせるところは強調するし、それ以外はさっと流すようなアナウンスだ。この人、プロの試合じゃないとやってくれないのかな。先週の早慶戦では違う人だったけど。
続いてスタメン発表。六大学が先。ヤクルトは1番の青木と、2番田中浩康までは、レフト側からも拍手があったけど、あとは誰それという感じか。
両チーム、コーチも含めてひとりひとり呼ばれ、塁間に整列。写真撮影。
始球式は明治神宮宮司に対し、バッター古田。ま、バウンドするなり、変な方向にいくんだろうなって雰囲気だったが、山なりながらもど真ん中のストライク。さすが。
1回表、先攻がヤクルト。1番青木はフォアボールで出塁。2番田中浩康がライトライナーで1アウトのあと、青木が盗塁を決め、1アウト2塁。3番野口セカンドゴロの間にランナー3塁へ。ここで4番畠山がライト前にタイムリー。スワローズ1点先制。
1回裏、この回の応援は明治がリード。毎回、各校の校歌を歌ってから、応援に移る。1番大引の打球はレフトへ高々とあがる。落ちてきたボールはフェンスのてっぺんにいったん当たり、スタンドへ入った。いきなりの同点ソロホームランにスタンドが沸く。しかし、藤井は後続をサードフライと三振ふたつに抑える。
2回裏、この回は東大のリード。藤井のまえに、三者連続三振。
3回表、六大学のピッチャーは相澤に。1アウト後、青木に右中間を破られツーベース。すかさず盗塁で1アウト3塁までチャンスを広げられたが、ライト金森のファインプレーもあり0点。
3回裏、この回は早稲田の応援。2アウトから1番大引がライト前ヒット。しかし後続が続かず。
イニング間にBAT FOREVER(http://www.aodamo.net/bokin.html)が。
4回表、六大学のピッチャーは久米。ヒットと内野ゴロで2塁まで進まれるが無得点。
4回裏、この回は立教。スワローズのピッチャーは松岡。金森、佐藤翔、佐々木と三者凡退。
5回表、六大学のピッチャーは重信。この回先頭の城石、米野と連続で左中間に2ベースで、スワローズ1点勝ち越し。なおも0アウト2塁だったが、青木はファーストゴロ。1アウト3塁となって、ピッチャー小松にスイッチ。田中浩康をレフトライナー。野口を空振り三振でピンチを切り抜ける。
5回裏、この回は法政。1アウト後、田中幸長、田沼の連打で1、2塁。しかし、大澤が併殺。
イニング間のグラウンド整備の時間を使って、六大学のチアが合同で演技。ちゃんとそろって練習してきたんだなあ、この試合のために。
この頃になると、開場当初の閑古鳥はどこへやら。ほとんど満員という状況である。
6回裏、この回は慶應のリード。先頭大引がフォアボールを選ぶ。前田はサードゴロで1アウト。バッター金森の場面で、米野が飛び出していた1塁ランナーを刺そうとして悪送球。その間にランナーは3塁へ。金森はセンター前へタイムリーで、六大学が同点へ追いつく。スワローズのピッチャーは佐藤に。代打大西が空振り三振、スタートを切っていた代走大久保の盗塁が失敗で3アウト。
7回表、六大学のピッチャーは大谷。15:10過ぎだったが、早くも照明が点灯。先頭城石フォアボール、米野がショートフライで1アウト1塁。バッター青木の打球はセカンドゴロ。ゲッツーでチェンジもというところだったが、セカンド上本がエラー。1アウト1、2塁。田中浩康がセンター前へタイムリーでスワローズ1点勝ち越し。
7回裏、これ以後、最終回まで明・東・早・立・法・慶の順番で応援歌メドレー。ぽつりぽつりと雨が降る。
イニング間に、再びのBAT FOREVER。
8回表、ピッチャー加藤、キャッチャーは細山田に交代。
8回裏、スワローズのピッチャーは館山。1アウト後、大引が3塁前へ猛打賞となる内野安打。
9回表、1アウトランナーなしで米野に代えて代打古田。セカンド正面への強いゴロに終わる。
9回裏、古田は守備にはつかず。六大学の最後の攻撃は、三者凡退であえなくゲームセット。
試合後は應武、古田両監督へのインタビュー。
應武は「早慶戦並みにお客さんが入ってくれた」といっていたが、早慶戦よりずっと多かったね、お客さん。
古田は代打オレの凡退について、「キャンプで鍛え直しておく」とか。最後は六大学とヤクルトの両者の発展を祈るようなコメントで、さっぱりとインタビュー終了。
スタンドに挨拶にくる選手たち。大引はホームランを含む3安打にフォアボールも1個。ほんとによくやったと思う。ショートはもともとひとりしか選ばれていなかったから、それだけ信頼されていたんだろう。その期待に見事に応えた。
試合前に同じく、スワローズが先でエール交換。両スタンド間の息が合っていることについて、「向こう(ヤクルト応援団)にも(応援部の)OBがいるんじゃない?」という人がいたけど、なるほどねえ。
最後に六大学が順番に応援歌メドレーでレフトスタンドの催しは終了。ライトでスワローズの2次会がおこなわれるなか、家路につく。岩村の名前も聞こえた。