「こども哲学」シリーズ

朝日出版社から、オスカー・ブルニフィエ文、西宮かおり訳で「こども哲学」というシリーズが全7巻出るそうだ。重松清は日本版監修として名前を連ね、各巻巻末に4000字の掌編「おまけの話」を書き下ろすとのこと。このたび、そのうちの2冊が刊行された。
各巻はまず6つの質問からなっている。それに対して子どもがするであろう回答別に、さらにこんな考え方もあるんじゃないの、という紹介がなされるという構成。正直なところ、この内容が日本の小学生に役に立つのだろうか疑問。まあ、子どもよりは親に対する啓発になればなあと思う。つまり、なんでもすぐに答えを教えるんじゃなく、考えることこそが大切だ、と。
『よいこととわるいことって、なに?』(クレマン・ドゥヴォー絵、内田也哉子帯推薦文)の「おまけの話」では、電車の席を譲るかどうかにまつわる各々の対応が描かれる。
『きもちって、なに?』(セルジュ・ブロック絵、室井佑月帯推薦文)の巻末では、小学校4年生の友情と恋心に焦点が当てられている。
いずれも、本文同様、結論を出すのではなく、思考を求める、哲学をさせる文章になっている。

早稲田文学』Vol.4

連載インタヴュー「作家の背骨――重松清の部屋」第4回は藤沢周

5月28日付朝日新聞朝刊

阿奈井文彦著『名画座時代 消えた映画館を探して』(岩波書店)の書評を書いている。

6月4日付朝日新聞朝刊

東大作著『犯罪被害者の声が聞こえますか』(講談社)の書評を書いている。