これだからホームレスは、といいたくもなる

高田馬場駅付近を歩いていたら、『THE BIG ISSUE』の販売員がいた。で、彼が手に持っている最新号の表紙を見たら石平。これは買う価値あるなと思い*1、200円を握って、彼のもとへ近寄っていった。そして、姿を間近に見て、怒りを通り越し、唖然とする。指に煙草である。
さて、誌上にはビッグイシュー行動規範なるものが示されている。そこにこうある。
「5.他の市民の邪魔や通行の妨害をしません。このため、特に道路上では割り当て場所の周辺を随時移動し販売します」
煙草。明らかに邪魔である。しかも、指に煙草を持って割り当て場所を移動などされたら、危険なことこの上ない。
200円を手に持った私に対し、片手に煙草の販売員はどう対応するのだろう。そんなことを考えつつ、お金を渡そうとする。
彼は、煙草を持っていないもう一方の手に、ファイルに入れたビッグイシューを持っている。このままだと、両手がふさがっていて、非常に雑誌を渡しづらい。一度は路上に煙草を捨てるかのようなそぶりを見せた。
しかし、販売員のあんちゃん、さすがにそれはまずいと感じたか。煙草を持った手はそのままに、もう一方の手とひざを使って、ファイルからビッグイシューを取り出した。うまく文字にできないのだが、見ているとかなり滑稽な姿である。
要するに、最初から吸うなってことだ。あるいは、頭上に雑誌を載せて売るぐらいの芸当を身につけろ。
ところで誌面によると、1冊売って110円が販売員の収入だそう。どれぐらい売れるのか知らないけど、仮に1日に20冊とする。それで販売員の懐には2200円が入る。吉野家松屋ならば3食にありつけて、お釣がくるわけか。煙草じゃなくて、もっと有意義なことに使ってほしいな。

*1:勘違いしないでほしい。表紙が石平であることに価値があるのではない。価値があるのは、『THE BIG ISSUE』の表紙が石平だということだ。彼は以前、この雑誌について好意的なコメントをしていたことがある。