週刊ブックレビュー

後半の特集ゲストに重松清。手帳にメモっといたのに3/19の本放送は見忘れる。翌日0:00からの再放送をビデオに録り視聴。
内容は主に、『娘に語るお父さんの歴史』(ちくまプリマー新書)について。以下、感想を思いつくままに。
登場してまず、「20何年か前からお付き合いをさせてもらってます。感無量ですね」と司会の藤沢周に挨拶する。それを聞いて思い出した。
大学4年のとき、同人誌の合評会に招かれた重松さん。そこで「好き勝手に罵倒」し、同人たちを怒らせたのだが、そのなかにいて「ぼくの与太に腕組みしてじっと聞き入り、おだやかに微笑みながらも、ときおり見せる鋭い眼光は時代劇の刺客のそれを思わせた」のが藤沢さんだと、過去に書いている(『セカンド・ライン』pp.302-3より引用、抜粋)。
番組は、久しぶりの話を楽しむかのように、いい雰囲気で進む。「いま書きたいものをいま書く」という話は、この前の正蔵さんとのトークの内容(雑誌に書いたときの「いま」と、本にしようと思ったときの「いま」は違う)とも関連する。
途中、中江さんが「重松さんはこれまでも、現代の子どもたちを主人公にした話」うんぬんいって、気を悪くしたようにも見えた。
藤沢さんが、新書というサイズでこの本を出すということについての素晴らしい質問。
それに対して、この薄さだとすき間がけっこうあるという意味を説明をするために、「たとえば、藤沢さんが」という。その後、「そういえば俺はああだったな、こうだったな」と、次の言葉が出るまで、一瞬の空白があったように思えた。
「これを読んだお父さんが、ご自分の息子さんや娘さんに話してほしい」という話の流れを考えると、藤沢さんに子どもがいるのかどうか*1、すぐに思い出せなかったような印象を受ける。迷いが生じてもあわてずに対応できるあたりがすごいなと思った。
http://www.nhk.or.jp/book/review/review/2005_b_main1.html
「週刊ブックレビュー」のページはアンテナに入れてあるのだが、なぜか重松清出演というのは見落としていた。id:pndmさんに感謝申し上げる。

サンデー毎日』4/2号

次号で「あすなろ三三七拍子」完結とのこと。

*1:男の子がいる。『鎌倉古都だより』p.34-参照。