ピカソ西早稲田店レジにて

ピカソというのは、ドンキ系列の生活用品店。そこのレジには、「お支払いにご使用ください」といった文章とともに、1円玉が詰まった箱がある。大きさは、煙草でいうなら2箱分ぐらいだろうか。
どういう趣旨で置かれているのかは、容易に理解できる。支払うほうは、細かいお釣をもらいたくないし、レジの人もまた、「4円のお返しです」なんてことをするより、「ちょうどお預かりします」のほうが楽なわけだ。したがって、「1度の御使用は4円まででお願いします」というようなことが書かれている。
いつもピカソではペットボトル1本、値段にして103円の買い物をする。この1円玉ストックを使うには、ちょうどいい価格だ。でも使わない。それは、お小遣い帳(なんてものをつけているのだ、私は)の計算が、後で合わなくなるのを避けるためというのも、もちろんある。だがそれ以上に、小金を取ることのみみっちさが嫌だというのが大きい。
だから、1円玉ストックは目に入れないようにしていたのだが、きょうはついに使ってしまった。いや、使わされたというのが正しい。
103円の支払いに対し、私は110円を出した。そうすると、女性店員が自分からストックのほうに手を伸ばして3円をつかみ、私が出した10円を、「あっ、はい、これけっこうです」と一方的に返却してくる。好意でやっているんだということは十分にわかるが、払いたい客の邪魔をしないでいただきたい。