たぶんJR東日本も考えていなかったSuica専用改札の利点

たまたま以前、乗り越し精算のきっぷで改札を出ようとしたとき、私の前にはSuica専用改札が。ったく、何でこんなもん作るんだよ。普段はSuica定期券だから、そんなことはまったく感じなかったけど、いざ進入を阻止されると、ほんと腹立つ。それで、帰りの電車に乗りながら、なぜこんなものがあるのか、考えてみた。
1:Suica専用改札が空いている状況を見せつけ、Suica普及を促すため。
2:Suica専用改札のほうが、設置コストが安いから。
http://www.kanira.com/blog/2005/02/22_093403.htmlを見ると、これらはJR東日本の思惑と一致している。まあ、この2点は誰が考えてもわかることだろう。
だが、私がSuica専用改札の利点として考えたことは、もうひとつある。答えを先にいうと、改札すり抜けの取り締まりがしやすくなるのではないか、ということだ。
いくらか説明が必要だろう。改札すり抜けっていうのは、適当ないい回しがないので、私が勝手に考えた言葉。
2つの切符でするキセル乗車ではなく、切符そのものすら持たずに、自動改札に通したふりをして、すり抜けてしまうというやつだ。もちろん、そうしたらドアが閉まる。閉まるんだけれども、そのタイミングは少し遅く、”通したふり”客の後の人が通ろうとするときに閉じてしまう。だから、”通したふり”客は、何の問題もなく通過できてしまうわけだ。
ただし、実行できるのは、混雑時間帯に限られる。周りに自分ひとりしかいないような状態でこれをやったら、不正をしたのが自分だとばれてしまうから。なので、前後の客が詰まっている時間帯でないと実行は無理。もっとも、都心のいくつかの駅(そしてそれはSuica専用改札が設置されている駅とも重なるが)では、昼間でも混雑しているのだが。
だいぶ説明に語句を要してしまった。本題に入りたい。なぜSuica専用改札だと、改札すり抜けを取り締まりやすくなるか、である。
単純なことだ。普通の改札であれば、すり抜け客は「切符持ってなかっただろ?」と疑われても、「自動改札の中に入れました」で、何の問題もない。切符は改札機の中に吸い込まれるのだから、手元になくても、何にも不自然ではない。駅員がわざわざ改札機を開けて調べたとしても、前後の客の切符と区別がつかないのではないか。
その点、Suica専用改札ならどうだろう。そもそも通すふりをするよりも、タッチするふりのほうが格段に難しい。そして、ここが重要なところだが、Suicaは改札の中に吸い込まれないから、改札出たところでSuicaを所持していなければ、すり抜けと断定できるわけだ。
まあ、現時点ではSuica専用改札は一部分だけだから、すり抜け客が、わざわざそんなところを通るとは思えないんだけどね。