『七人の弔』

予告編を見て期待していたけど、その期待に十分応えてくれる作品だった。
7組の親子が、キャンプにやってくる。そのキャンプは普通ではなく、(予告編を見ればわかるので、書いてしまうが)、親が子どもの臓器を売る目的で連れてきた、というもの。まず、この設定がすばらしい。
ストーリーはシリアスだが、ところどころ単発的に笑わせたりもする。笑わせるんだけど、張り詰めた空気を壊さないというのがまたすごい。
設定が設定だけに、着地点は、「大人が望みどおりに子どもの臓器を売る」か「子どもたちが罠に気づいて、反逆を起こす」のいずれかじゃないかな、と予測はつく。
しかし、ダンカンは、そんな見え見えの結末を用意しなかった。意外なその結末は、考えてみればきわめてまっとうで、私としてはうれしいものだった。
テアトル新宿にて。前回同様、冷房効きすぎ。映画館ってどこもこうなのかな。