『なぎさの媚薬2 哲也の青春 圭の青春』(小学館

週刊ポスト』初出の中編2本からなる。
「哲也の青春」は連載時にも、3話か4話分ぐらい読んでいた。かってロックを追い求めながら、就職活動でその道を絶ったサラリーマン哲也が、なぎさに導かれ、当時をやり直す。
ラスト5ページ分ぐらいの展開は、多少のあっけなさがありつつもうまい。
「圭の青春」は、子どもを産まない、産めない女性に容赦ない「家」社会を描いた作品。まさに重松ワールドな話で、官能小説色はそんなに濃くない。冒頭の状況説明、場面設定にページ数を費やし過ぎの感がある。

サタミシュウ著『リモート』(角川書店

特に感想はない。話の中でウェブサイトの製作がなされているのだが、このサイトを実際に見ることができたら面白いと思う。
巻末によると、初出『野性時代』2005年7月号(単行本化にあたり、雑誌掲載時に削除された表現を元に戻し、加筆修正)ということだが、『日刊ゲンダイ』に掲載された(ている?)ものは、どうなっているんだろうか。夕刊紙は買ったことがないから、よくわからない。

金曜かきこみTV

前にも書いたけど、自己確認を兼ねてもう一度。あさって19:00からNHK教育の番組に重松清が出演する。
http://www.nhk.or.jp/kktv/

ダ・ヴィンチ』8月号

角川文庫の夏の100冊特集に関連して、「6人の作家が選ぶこの夏の一冊」で『十五少年漂流記』をあげている。ほかの5人は誰だったっけ。角田さんはいたけど。