小説新潮』6月号

「きみの友だち」第9話「花いちもんめ」掲載。
ついに「ぐず」こと楠原由香ちゃんが、臨終を迎えようとしている。ときは中学3年の受験間際。だけども、恵美ちゃんは時間を惜しまず、由香ちゃんの病室にお見舞いにいく。
今までの友だちとのふれあいを一気に振り返る。「きみはひとりじゃない」っていうのが、この連作を通じて、筆者が伝えたかったことなのだろう。まだ終わってないけど。
最終回ということは書かれていなかったので、もう少し続くようだ。ブンとモトの側からのラストが次回の話で、それで最終回ではないかと予想する。

NHKスペシャル「子どもが見えない」取材班、義家弘介、金森俊朗著『子どもが見えない』(ポプラ社

帯にはこうある。

「子どもが見えない」(2004年9月放送)、「子どもの心をノックする」(2005年5月放送)を書籍化!

だが、単なる書籍化にはとどまっていない。子どもたちの掲示板への投稿を採録したり、NHKのディレクターが制作途上で何を考えたのかを綴った文章が収められている。
これを読めば、子どもが心の中で抱えている思いがわかるかもしれない。そんな固いことを考えなくとも、読み物として楽しめる。
ただ、「普通の子どもたちみんなが、こういうことを考えてるんだ」というふうには思わないでほしい。当たり前の話だが、少なくとも掲示板に投稿してみよう、テレビで自分の思いを訴えてみよう、という意思があるから、このような場に登場しているのであって、一般の子どもがこうなのではないと、私は思う。
書籍化のマイナス面は、番組だと子どもたちの意見を目の当たりにしたゲストたちの「表情」の変化があったが、それが本だとなくなってしまうことだ。まあ、それを差し引いても読んでみる価値はある。

義家 将来、君の子どもがぐれて、手に負けなくなったと。(p.266)

手に負けない、なんて言葉あるの?手に負えないじゃなくて?
巻末には、番組にも出演した重松清のインタビューが載っている。エロサイトに接触することの危険さを語るところが笑える。

週刊ポスト』6/3号

「ぼくたちの時代」大研究 重松清&ホイチョイプロダクションズが合作!というコピーとともに、「80年代カルチャー」の考古学前編が掲載されている。苗場プリンスを訪れ、物思いにふける重松清
あと、『うちのパパが言うことには』(毎日新聞社)の本紹介も掲載されている。

石本真裕子さん

いとしのヒナゴン』の表紙イラストを描いた方。素敵な絵ばっかり。
http://www.cre-8.jp/creater/IshimotoMayuko.html

『スモールワールド』(角川書店

書店でこの本のPOPを2種類ほど見かけた。売れないから販促に力入れてるのかな。

『ビフォア・ラン』(幻冬舎文庫

先週の土曜日、丸善丸の内本店でこの本を手にとってみた。すると、帯に菊地朱雅子さんのコメントが。もう1冊買おうかと思ってしまった。どうでもいいけど、2刷と3刷が並んでいた。