モブ・ノリオ×中原昌也

紀伊国屋サザンシアターにて、本日18:40過ぎから1時間ちょっとにわたりトークショウ。
登場してしばらく、何を話そうか、という雰囲気になったけど、まあ、お互いの出会いのきっかけでも、てなわけで、モブさんが新人賞を取ったときのパーティーで一緒になった話をする。そのとき中原さんは家を追い出され、文藝春秋の執筆室にいて、あれ、なにやってるんだろうか、みたいな感じで、パーティーに出たらしい。
次にお互いの印象でも、ということで、モブさんは中原さんの小説を「ほかの人には書けない」と、言葉をつくして誉めるのだが、中原さんは「自分の小説なんてくだらない。自分でも、もっとうまく書けたらなあって思うもん。自分の小説をけなしている書評とか見ると、うんうん、そうだなって感じる」と返す。謙遜なのかはたまた本音なのか。
中原さんは以後も、自虐的に思える発言を連発。「1日中映画観るだけで終わっちゃったりする。締め切り前になれば、というか締め切りが過ぎて急かされると、能率よく仕事が出来るんだけど、その仕事が終わっちゃうと、もうどうやれば能率がいいのか忘れちゃう」「ブックオフで100円の本とか買ってきて、引用とかしちゃえばさっさと原稿が仕上がる」とか。
そんなこんなで、まったくきりがよくないところだったが、これ以上話しても面白くなりそうもないと判断したのか、モブさんが「話し変えましょう」といって後半戦へ。各自がいくつも持ってきたパンクのレコードとCDのなかから、交互に1枚ずつ選んで、それを聞きながらコメントをしていく。
それぞれが持参したものの、どこがどれほどくだらないのかを、2人が熱心に語る姿に場内は爆笑の連続。時間も押し迫ってくる。モブさんは朝、新幹線でこっちに出てきて、今日中に帰らなきゃいけないらしい。なんでも家の留守番をしてなきゃいけないそうで。中原さんは「こんな素晴らしい会場を用意してもらって、やってたのがこんなくだらないことでいいのか」なんていってたけど、つまらなさ、くだらなさからくる笑いとでもいうのか、まあ、たっぷりと楽しませてもらった。
最後に下記の『スタジオ・ボイス』という雑誌を購入した人にサイン会。モブさんの字はとってもきれい。中原さんのサインはハートマークまでついてかわいらしかった。
http://www.infaspub.co.jp/studio-voice/sv.html