バイトという名の自由時間

入試の試験監督補助をするために、大学へいく。このアルバイト、答案を配ったり、試験中に教室でぐるぐる見回りする一般的な監督の仕事のほかに、試験の始まりと終わりにベルを鳴らす係、廊下に座って、試験中の連絡をする人、これら3つの係が欠席したときに、補充するために控える人の4種類があって、応募するときには選べない。
この日、私に割り当てられていたのは、4番目の補充担当。この中でも、3分の1ぐらいの人が、欠席者の分の仕事をしていたけど、私は何もなし。朝8:45に集合したあと、16:30まで部屋の中で座っているだけ。最初のほうは、みんな元気に本を読んだり、勉強したりして、有意義に過ごしているんだけど、終わりが近づくと、退屈そうに、ぼおっとしていたり、寝てる人ばっかり。周囲を眺めながら、怠惰にしているときの人間の顔って、ずいぶんと情けないものだなあと感じる。むろん、私も周りからそのように見られていたんだろうけど。ちなみに、バイト代は9500円ぐらい。時間がありあまっている人には、おいしいことこのうえない。