朝日新聞11/7朝刊 重松清さん(作家)のポケットから

取り上げられた本は、今野勉著『テレビの嘘を見破る』(新潮新書大塚英志著『「伝統」とは何か』(ちくま新書)西川祐子著『住まいと家族をめぐる物語 男の家、女の家、性別のない部屋』(集英社新書)の3つ。

10代の悩み相談室

更新された。悩みは、部長から見た部員のやる気について。これはうまい回答だなと思う。

阿川佐和子ほか著『ああ、腹立つ』(新潮文庫

腹が立つ出来事を各人が書いたコラム集。巻頭の阿川佐和子のみ書き下ろしで、あとは『小説新潮』に掲載されたもの。執筆者の紹介を兼ねて、感想を一言ずつ。
阿川佐和子:犬の飼い主。私はこれまでひどい飼い主に出会ったことはないけど、ここに書いてあることには共感。
青木るえか:プリン。贅沢な悩みだなあ。
玉岡かおる:買い物のし過ぎたこと。これまた贅沢。
古川タク:電話での勧誘。私は電話にでない人間だけど、腹が立つのはわかる。
荒川じんぺい:落ち葉について。同感。
松尾貴史:コンビニとかで耳にする変な敬語について。私もたまに気になる。
夏目房之介教科書検定など。現場にいない人じゃないと、共感できないかな。
林望:正常に動かないコンピュータ。マックは使ったことがないので、わからない。
土屋賢二:におい。私が気にするのは、タバコとあとは、何日も風呂に入ってないんだろうなって感じの人のにおいだけだな。
向笠千恵子:食事をしていて、電車に乗り遅れ。何事も時間のゆとりというのは大切だと思う。
中島義道:日本の街並み。海外にいったことがないので、よくわからない。
石坂啓:服装の面での、ボーダーとスキーヤーの違い。観点がいいなあ。
亀和田武:筆者とビートルズのかかわり。どうでもいいじゃん。
兵頭二十八靖国神社。あまり理解できない。世代の違いかな。
宇田川悟:フランス料理店の対応。そんなところにいったことはないけど、共感した。
乃南アサ:仕事依頼の電話。やっぱり若者はマナーがなってないのかな。
池永陽:ファミレス。同感。
清水ちなみ:スポーツ中継にまった関係ない芸能人を使うこと。同感。
佐高信:講演を媒介する代理店。まあ、腹が立つのはわかった。
齋藤孝:ハラとは何かについて。本題とずれているような気が。
小林信彦筑紫哲也などへの批判。ふむふむ。
おすぎ:炊飯器のCMでおなじみのKという人物が、自らを女優と名乗ったことについて。誰なんだろう、Kって。
長山靖生:葬式を同窓会と勘違いするやつ。同感。
小泉武夫:少ないトイレで化粧をする女。男だけどわかるな。
伊坂幸太郎:映画の途中で喋るヤツ。同意。
デーブ大久保:お袋への愛。腹立ってないじゃん。
きたろう:癒し。よく意味がわからない。
紀田順一郎:行列での割り込み。私は行列でタバコを吸うやつがむかつく。
魚柄仁之助:子どもに菓子を点数稼ぎで与えるやつ。同意。
村田喜代子:ラスベガスでの出来事。よくわからん。
佐藤隆介:さまざまな不要物。くだらないことに腹を立てるのあたり、喫煙者そのもの。
中野翠:文句をいいそびれて後悔。同意。
柴門ふみ:年下の愛人。ふむふむ。
デューク更家:これは笑えた。ウォーキングドクターという肩書きはつらいね。
日野いつみ:ストーカー。ペンネームで書いてるのにかわいそうだ。
小川勝己:とんでもないインタビュアー。これは怒って当然。
なだいなだ:金を使うためだけの工事。同意。
鶴間圭:聞き手を遠ざける音楽家。考え方はひとそれぞれかな。
土屋嘉男:ゲロを吐かれた。かわいそうに。
小谷野敦:ネット書評。なるほど、私も気をつけよう。
佐江衆一:これも落ち葉について。なるほどなあ。
立川談四楼:東京ドームでテレビに映りたがるやつ。同意。
宇江佐真理:いろいろ。特に2つ目に同感。
高平哲郎:これもいろいろ。書いているうちに思い出して、それによって腹が立つというのは、他にもいくつかあった。
河合隼雄:あまり腹が立たない。いいことだ。
森達也:自転車は拾ったらいけない。へえ、これは知っておいて損はない。
外山ひとみ:寄付金はどこに消えるのか。同意。
ケンタロウ:カラス問題。なるほどなあ。
矢吹申彦:こんなことごときでは立腹しない。ああそう。
重松清:スポーツ中継の解説者。掛布は私も嫌い。
沢野ひとし:女性関係。どうでもいい話。
遙洋子:中途半端。これは腹が立つ。
常盤新平:いろいろ。特に2番目に共感。
久間十義:自販機。同感。
天野祐吉:みんな、谷内六郎を知らない。どうでもいい。
北原亞以子:埋め立て。同感。
佐々木譲:腹立ちの解決法。最後の米良のほうがよかった。
豊島ミホ:ひとりのクリスマス。着眼点がいい。
東野圭吾:インタビュアーの反則。同感。
林あまり:自分に合うブラがない。笑い話っぽく書いてるけど、けっこう深刻な問題。
安東能明:宇宙飛行士のセリフ。こんなふうに感じる人もいるんだ。
中尊寺ゆつこ:日本人に対するボッタクリ。いい活動をしていると思う。
町山広美:名前。男女を間違われるというのも困るけど、読んでもらえないのも困る。
米良美一:いかにして腹を立てないか。最後を締めるのにふさわしい。