Gackt著『自白』(光文社)

女性自身の連載をまとめた本。内容は、彼の生い立ち、幼い頃の記憶、MALICE MIZER加入のきっかけ、脱退の真相などなど。ソロになってからのGacktは、テレビに出たり、ラジオやったりして「ああ、いろいろとしゃべるようになったんだなあ」と感じるが、私はマリス脱退した後のGacktはMizerableしか聞いてないから、Gacktってどういう人なのか、いまひとつよくわからなかった。そんなわけで、この本を読んでみることにしたのだ。
印象的な箇所はいくつもあったが、マリスに加入するにあたり、koziとmanaに初めて対面した後、オウム真理教(当時)の青山総本部に行って、3人でぼーっと報道陣を眺めていたというくだりは、「やっぱただものじゃないよな」と感じさせるし、本気でケンカしたあとに、相手と自分の間に流れる妙な空気を説明している場面には、「うーん、よくわかってる」と感心させられた。
文章もとても読みやすく(おそらく構成しているのは、取材協力でクレジットされている川上典子じゃないかと思う)ていいのだが、「最近テレビによく出ているので、どんな人なのか知りたい」という人には、説明が足りないか。何の前置きもなくマリスミゼルという言葉が出てくるし。
最近マリスのVoyageを聞いているのだが、タイトルリストの方はmadrigalと正しくなっているのに、歌詞のページではmadorigal(oが余計)となってた。