昨日の日記(id:amanomurkumo:20040726)とあわせてお読みください。

新潮社のウェブサイト 作家の声

セックスボランティア』(新潮社)という衝撃的なタイトルの本が出ていたことは、新潮社の刊行案内で知っていたが、それがどういう内容のものなのかは、まったく知らなかった。そんな時に、新潮社のHPを見ていたら、「作家自作を語る」に河合香織の写真があったので、聞いてみたわけだ。そうしたら、見事なまでのメモの棒読みには、おかしくて笑えたが、「最初は興味本位で、この本を手にとってもらってもかまわない」というので、じゃあ読んでみようかな、と思って購入することにした。というか障害者だろうが、なんだろうが、他人の性にまつわる本なんか、興味本位でなければ、手に取らないと思う。買おうかどうか躊躇している方は、「障害者の性をのぞいてみるか」ぐらいの気持ちでいいのでは?

週刊朝日』2002年2月8日号「低インシュリンダイエット理論に落とし穴!?」

私の記憶にはまったく残っていないのだが、この頃上記のようなダイエットが非常に流行り、これを取り上げた本が大ヒットしたり、この方法を紹介したテレビ番組が高視聴率をあげたりしたんだそうだ。そういった状況をまず丁寧に紹介しつつ、このダイエットに反論する人の声をあげる。そして低インシュリンダイエットを提唱し、本も出している永田孝行という人物にこういった反論の声をぶつける。これがけっこうきつくて、やるなあ、河合香織って、と思った。それで最後はこうまとめている。「やはり、ダイエットに王道なし、か。」

新潮45』2003年11月号の児童失踪ルポ

図書館にバックナンバーが置いてあったので、読んでみた。大阪で、吉川友梨ちゃんが下校途中に行方不明になった事件などを、全13Pにわたって書いている。あたりまえだが、「どんな些細な情報でもいいので、お願いします」という文章ではなく、どういう状況で、子どもたちがいなくなったのか、その一点を集中的に描写しているのが印象的だった。とても面白く読めた文章だが、それは彼女の技量がなせる技なのか、事実の重みゆえなのかは、私にはわからない。

婦人公論』2002年10/22号の「女性古書店店主という生き方」

この号が本とか読書の特集になっていて、その流れの中にこのルポルタージュもある。4人ぐらいの女性古書店店主が登場しているが、そんなに女性であることにはスポットを当てていない。それよりも、それぞれの生き方を描き出すことに重点を置いている。各人がさまざまな道を経て、古書販売に携わるまでが丁寧に書かれていてよかった。

婦人公論』2004 5/7号の「最後のイタコと呼ばれる2人」

イタコというのは、東北地方の巫女さんで、人の頼みに応じて、霊をどうかして、病を取り払ったりする人。(と私には読めた)それで、イタコになるためには、師匠について、修行を積まなきゃいけないそうなのだが、もう弟子を取っているイタコがいないために、今30代のイタコ2人が「最後のイタコ」と呼ばれているそうだ。そんな2人の(イタコとしての暮らしでなく)日常生活に迫っている。2人の対照さや、本音を引き出していて、とても優れたルポになっていると思う。

NPO法人コラボの有料メルマガに書いたエッセイ

バックナンバーも、一か月分100円で買えるということなので、申し込んでみた。まあ、100円払うんだから、それなりのものを読めるんだろうなと思っていたが、速い人なら一分かからずに目を通せる分量でちょっとがっかり。有料だから、あまり中身をここで書くとまずいのかもしれないが、内容は、政治とセックス、政治と障害者について。量は少ないけど、内容はまずまず面白い。

AERA』2002年4月22日号「代議士476人秘書全調査」

辻元清美が勤務実体のない秘書を登録し、給与を自らの懐に入れていた問題について「こんなことは誰でもやってる」と発言した。ならば本当にそうなのかどうか調べよう、ということでの企画。各選挙区、比例区ごとに、議員名、会派、当選回数、政策秘書名、第一秘書名、第二秘書名、私設秘書の人数がリスト化されている。それでこの秘書名について、議員の家族あるいは親族にあたる人物は赤字で、他の仕事との兼務が確認された人物は赤の背景で表記することで、怪しい議員が浮かび上がってくるというもの。河合香織は11人いる取材班のひとりとして電話やFAXで調査をしたということらしい。文章は11人とは別の人が書いている。

日本経済新聞7/25読書欄「あとがきのあと」

本の紹介が大半。最後の段落にある「大学時代、知的障害者のボランティアに携わったが、青年の家を訪ねようとする直前で尻込みしてしまった」というところだけが、目新しい情報。

読売新聞7/25日朝刊について

河合香織が囲みで登場しているという情報をいただき、図書館で見てきたのだが、版の違いか地方の違いのためなのか、発見することができなかった。玄田有史は出ていたのだが。