臼井儀人著『クレヨンしんちゃん39』

クレしんのコミックスでいつも思うのが、長編ものになるとつまらないということ。それで、この39巻はそれが少なかったから、全体として楽しめた。作者の腕が上がってきたからなのか、私が年を取ってきたからなのか、クレしんは昔よりも今の方が断然面白い。

安童夕馬作、大石知征画『東京エイティーズ5』

このマンガをあえて評価するならば、恋愛のうまくいかなさをよく描けている、といったところだろうか。あと、なんでクニミツと同じ原作者なのに、こちらはさっぱりなのだろうか。けっこう絵描きの能力が、漫画の面白さに占める部分というのは大きいのだろうか。疑問ばかり。

高橋しん著『最終兵器彼女』全7巻

ここ5日くらいかけて、ぼちぼちと読んだ。この人の漫画は、いいひと。(全26巻)を過去に読んだことがある。それがなかなか面白かったので、今作も期待をもって読み始めた。だが、いったいなにを作者が書きたかったのかが伝わってこなかったので、楽しむことはできなかった。最終(極限状態)兵器(戦争)彼女(恋愛)の3つが、タイトルどおりテーマなのかな、とも思ったが、それだと絞りきれてなくて、いまいちわからない。あるいは、人間は成長するにつれて、負う責任が大きくなっていく、そういうことをいいたかったのかな、とも思ったけど、腑に落ちない。