BOYS END SWING GIRL

4人組ロックバンド「BOYS END SWING GIRL」の冨塚大地さんが、インタビューで重松さんとのかかわりを語っている。

https://www.barks.jp/news/?id=1000175843

重松さんは早稲田の卒業生で教授もやってらっしゃるので、会いに行って、歌詞を全部渡して。それをすごくほめてもらえて、メシとか連れて行ってもらえるようになって。こんな幸せな人生ないなと思っちゃった。

次のリンクも同じく、昨年12月のミニアルバム『STAND ALONE』リリースにあたってのもの。

https://www.musicvoice.jp/news/201912260136949/

重松清さんは色んなことをよく知っているからこそ、わかりやすい言葉で難しいことを誰にでも伝えられるなと思っていて。そういう人間に僕もなりたいなと思っているんです。

次は一昨年(2018年)のインタビュー。

https://ameblo.jp/besgofficial/entry-12426169360.html

メンバー4人が自分に影響を与えた作品について語っている。冨塚さんがあげたのは重松さんの短編「白髪のニール」。2016年にリリースしたアルバム『KEEP ON ROLLING』のタイトルはこの短編のエピソードからつけたとのこと。

 

STAND ALONE』や『KEEP ON ROLLING』は配信でも聞ける(リンクはSpotify)。

https://open.spotify.com/album/7gCTFNYe37mk7JXQQ6ffAg

私は配信で一度聞いたあと、円盤を買ってみた。どちらかというと、いきなりハマるよりはじわじわいいなーと思えてくるタイプ。冒頭のインタビューで「青春ロックは終焉を迎えたい」と話しているけど、未来の彼らはどんなことを歌にするんだろう。すごく興味がある。

 

冨塚さんはnoteで文章も書いている。内容の中心は、生きていくうえで大事にしていること。初回以外は有料で気軽にオススメはできないものの、私の心にはすごく響いた。

有料といっても1回100円でまだ4回なので、ぜひぜひ。

https://note.com/tomy_v0x

最近のまとめ

近藤芳正さんが一人芝居

『ナイフ』が舞台化される。ステージナタリーの記事を見る限り、短編集のうち表題作がもとになる模様。重松さんのコメントも掲載されている。

時期は6月上旬から月末にかけて。場所は水戸に始まり、大阪、岡山、山口、愛知、東京。

https://natalie.mu/stage/news/365253

『波』2月号

「ゆっくりと別れたかったよ。」(全2ページ)。坪内祐三さんの追悼文。ふたりの交流、記憶へのこだわり、『波』で追悼文を書くということ。

1月31日付朝日新聞朝刊

こちらにも坪内さんの追悼文を寄稿している。『波』と読み比べると、媒体に応じた書き分けが見てとれる。こちらが活動の全体を俯瞰する感じで、『波』は重松さん個人としての思い。

最近のまとめ

webちくま

森絵都さんの『できない相談』の書評が掲載されている。『ちくま』1月号からの転載とのこと。

http://www.webchikuma.jp/articles/-/1940

内田雅也の広角追球

重松さんの文章*1を引用しながら、センバツ21世紀枠について書いている。

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2020/01/29/kiji/20200128s00001000269000c.html

*1:初出『ミセス』2001年2月号。

重松清の10冊を私も選んでみた

本の雑誌』2014年5月号

内田剛さんの「重松清は人生の師である!」が掲載されている(全4ページ)。

本の雑誌』では、作家別に10冊ピックアップするならばこれだという「読み物作家ガイド」をやっていて、その重松さんの回。

ちなみに、コーナーは『この作家この10冊』として本にまとまっている。2015年8月の刊行。まだ5年しか経っていないけど、古本も含めてやや入手が難しい模様。現在は続編の『この作家この10冊 2』も出ている。

内田さんのチョイスは本なりバックナンバーでお読みいただくとして、「私が10冊セレクトするならば」を考えてみたい。ベスト10ではなく、重松さんがどういう物書きかを把握するための10冊という観点で……。

まず『きよしこ』か『青い鳥』。

ともに吃音を題材にした小説で、前者は子どものお話。後者は吃音の先生が中心になっている。

重松さん自身も抱える症状だけに思い入れも深いようで、1冊だけ自作を選べといわれたら『きよしこ』を棺に入れてほしいとよく話している。私は『青い鳥』のほうが好きかな。

次にエッセイ集の『セカンド・ライン』(文庫版は『明日があるさ』)。

物書きとしてのこだわりとか、自分の身におきた重要な出来事など、重松さんを形作っているものがわかる。

他の作家でもそうだけど、小説をメインに書いている人の場合、エッセイ集はそんなに数が出ていない。だから、それを読んで人となりを知るということを私はよくするけど、みなさんはいかがだろうか。

重松さんの場合、エッセイ集は本書の後に『うちのパパが言うことには』が出ている。その他に夕刊紙の連載をまとめたものもあるけど、様々な媒体からの寄せ集めという意味では2冊になる。『うちのパパ……』は『セカンド・ライン』とは性質が違い身の上話があまりないので、10冊には入れない。

続いて小説をみっつあげる。

ひとつめが『十字架』。私は1983年生まれ。同世代以上の方ならば1994年に愛知県で起きたいじめ自殺事件は記憶に刻まれていると思う。重松さんはNHKの番組で、亡くなった方のお父さまに取材をしている。それが本作の出発点。

作中でもいじめ自殺が起こる。残された者たちは何を思い、どのように生きていくのか。

いじめは他の作品でも扱っているけれど、『十字架』は重松さんの意地が見られる。安易な娯楽作品にはできない、お父さまに失礼なものは書けないという……。

ふたつめが『卒業』。4編からなる中編集で、表題作では『セカンド・ライン』で何度も触れている友人の自殺を扱う。その意味で、はずせない作品。

みっつめが『定年ゴジラ』。ニュータウンは舞台としてよく登場する。そこからひとつ選ぶなら本作かなと。現に住んでの実感が作品をリアルにしただろうし、内容的にも今に連なる問題で読まれる価値がある。

以上で半分の5冊。

この先は悩ましい。ノンフィクションや官能小説も書いているので、それらを入れてみたい気もするし、幅が広いことを知っておくだけでいいかなとも感じる。

すでに取り上げた以外で小説をあげるならば、デビューから3作目まで(『ビフォア ラン』『私が嫌いな私』『四十回のまばたき』)のどれかを入れてみたい。というのは、4作目以降はモデルチェンジをしているから。作家にならずフリーライターのままで書いた、みたいな表現を本人はしていたと思う。

ただこれも同じで、そういう時代があったとおさえておけばいいのかなと。

残った小説から話題作をピックアップすると、『ナイフ』『エイジ』『ビタミンF』『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『きみの友だち』『とんび』あたりだろうか。あとは話題作ではないけれど『小さき者へ』は高く評価している人が多いように思う。私の観測だとね。

正直、これらから取捨選択をするほどの熱い気持ちは持っていない。あえていえば『疾走』はあまり含めたくない。というのは多芸枠のひとつである気がするし、本作が非常に注目を集めたせいで、同時期に刊行の『哀愁的東京』が憂き目にあった気がして嫌なのだ。まあ、鈴木成一さんがインパクト抜群の本を作ったことをほめるべきか。

『きみの友だち』は入れたい。また私の観測になるけど、この本に救われたという若い方は多いようで、影響力を考えるとはずせないのかなと。

本作は単行本が出て3年後に映画が公開された。読者には評判がよろしくなかったんだけど、私は逆に原作を深く理解している映画だと感じた。彼らの読んだ『きみの友だち』と私が読んだそれは別物だったのかなと思ったりもする。

最終的に以下の10冊を選んだ(単行本での刊行順)。本文中で書いたけど、後半で列挙した小説からの取捨がしづらい。よって『きよしこ』と『青い鳥』は両方入れて、ノンフィクションと官能小説も1冊ずつ含めることにした。

  • 『定年ゴジラ
  • 『セカンド・ライン エッセイ百連発!』
  • きよしこ
  • 『卒業』
  • 『きみの友だち』
  • 『なぎさの媚薬4 きみが最後に出会ったひとは』
  • 『青い鳥』
  • 『とんび』
  • 『星をつくった男 阿久悠と、その時代』
  • 『十字架』

最近のまとめ

坪内祐三さんの告別式

重松さんが弔辞を読んだとのこと(下記ブログより)。

https://ameblo.jp/m-kamou/entry-12569230210.html

また、『波』2月号に追悼文が掲載されているとのこと。

https://twitter.com/KimuSuhan/status/1220641487387385857

ひこばえ

3月6日発売と版元ドットコムに掲載された。上下巻。

朝日新聞での連載は昨年9月末に471回で終了。その後、10月4日付朝刊に連載を終えての寄稿が掲載されている。下記URLと同じものだけど、掲載日はウェブが3日遅れになっている。

https://www.asahi.com/articles/ASM9N4R1HM9NUCVL00R.html

声欄の投稿にも、何回か「ひこばえ」にかんするものがあった。

昨年10月3日付「来し方振り返る自分史年表」(リンク先は有料会員限定)

https://www.asahi.com/articles/DA3S14203146.html

同11月1日付「ひこばえ期待 母見守った白梅」(同)

https://www.asahi.com/articles/DA3S14239676.html?iref=mor_articlelink06

最近のまとめ

トークショーのまとめ記事

昨年5月末におこなわれた近藤雄生さんとの対話の様子が、Webマガジン「考える人」に掲載されている。話題は吃音について。

全4回。1回分を読むのに5分ぐらいかかるので、時間に余裕のあるときがいいかもしれない。

https://kangaeruhito.jp/interview/11224

このイベントは私も参加させてもらった。当時、聞いての感想を書くつもりでいたんだけど余裕がなく今日に至っている。

記事で感じたことをふたつほど。まず第1回のこちら。

だから「大盛り卵」みたいに、一気にぱんと言わなければいけない……。

言いたい言葉を言いやすくするテクニック。文字だと伝わらないんだけど、この「大盛り卵」は調子をつけた面白い言い方をされてたなあと。

あとはこれも第1回だけど、自殺した方の食事が回転ずしだった点に言及している。これが物書きの想像力かと聞きながら感じたのを思い出した。

早稲田大学坪内逍遙大賞

第7回の受賞者が昨年10月に発表され、同11月に授賞式がおこなわれた。重松さんは選考委員のひとりとして、是枝裕和さんへの授賞理由や祝辞を述べている。

選考委員には名前を連ねたのは今回から。隔年の賞で次回に加わるかは不明。

https://www.waseda.jp/culture/news/2019/10/19/9182/

https://www.waseda.jp/culture/news/2019/11/12/9496/

最近のまとめ

文庫解説

先月刊行された寺尾紗穂『南洋と私』(中公文庫)の解説を書いている。

(追記)単行本では帯に推薦文を書いていたようだ。

言及

先月刊行された永瀬隼介『デッドウォーター』(角川文庫)のあとがきで、かつて『19歳』の解説で重松清に書かれた「落とし前」という言葉に触れている。

本書は二次文庫。最初の文庫版は2008年に文春文庫から出ている。

言及

芦田愛菜『まなの本棚』(小学館)で『一人っ子同盟』『きよしこ』が取り上げられている。